鋼の短編

□Happy or Unhappy?
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「なぁ、大佐って今幸せ?」

「……どうしたんだ?急に」

「……別に。で、どーなの?」

「さぁな」

「……何それ」




大佐の返答は素っ気ないもので、エドワードはムッとした。

しかし、すぐにまぁいいかと本に目を戻した。






















「報告書はこれでいいだろう」

「あっそ。じゃあ……「幸せか?」…………え?」

「鋼の、君は幸せか?」



じゃあ、資料室に行ってくる。

そう続くはずだった言葉を遮って、ロイは話しかけた。

先ほど、ロイがエドワードにされた質問をそのまま返す。

エドワードは思わず言葉に詰まる。




「大佐……?」

「君は幸せかい?鋼の」

「何?答えなかった人間が答えてもらおうとしてんの?」

「おや、答えられない質問を人にしてたのかい?」



確かに。


ロイが同じことを知れば、同じようにロイに行っただろう。




「………ボソッ」

「ん?」

「…………………だよ」

「鋼の、聞こえるように言ってくれないか?」

「……幸せだよ、これでも」





プイッと横向いてしまったエドワードに、ロイは口を開いたまま固まった。

まさか"幸せ"だと答えるとは思っていなかったのだろう。

若干失礼なロイに、エドワードは耳まで真っ赤にした。



「……なんだよ」

「いや……幸せだという理由を聞いてみても?」





―――なぜ?そんなの簡単。





「〜〜〜〜知るか!!」





―――迎えてくれる人が………優しさを与えてくれる人たちがいるから。





ダダダダッ………バンッ!!





エドは大きな音を立てながら部屋をでた。





確かに、人から見れば不幸かもしれない。

でも……俺は今の状況でも"幸せ"をかんじる。






―――迎えてくれる人たちがいるから………







「幸せなんて、人それぞれだろ?」









―――なぁ、あんたは今幸せ??









End
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