鋼の短編
□祝賀会
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「おら、大将も飲めよ!!今日は特別だ!」
「ハボック少尉……俺、未成年」
軍人が未成年に飲酒勧めるってどうよ……
エドは呆れたようにオレンジジュースを飲んだ。
そりゃ、旅じゃそういうのも必要な時があるから飲めないこともないけど、正直、あまり飲みたいとは思わない。
……飲んでも絶対に酔わないし、水みたいにしか感じられないし。
ブツブツと、そんなことを考えてると、周りの声が大きくなった。
どうやら、ハボック少尉たちがよっぱらい始めて、飲み比べをしだしたらしい。
てか、まだ大佐来てないのに、そんなに飲んでていいわけ?
「しょーいー、もうそろそろやめた方がいいぜ?絶対飲みすぎだ」
「らりをー!ろこが酔ってるんらー!!」
「いや、すでに呂律回ってないし……」
これ以上飲んだら、絶対に泥酔する。
そう思って、机の上のお酒を手に届かないように片付け始めたら、ずしっと背中が重くなった。
小柄なエドワードはその重さに耐えられず、その場に崩れる。
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