『The rainbow of seven colors』 完結

□1.プロローグ
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『いやぁ───っ!!ダメェェ────っ!!』


ボゥ─────ッ

火が容赦なく舞台を焼いていく。





『いやっ!置いてかないで!!死んじゃいやぁっ!!

 いっぱい……いっぱい暗号作ってくれるって、約束したのに………っ。

 いやあぁぁぁぁぁぁ────っっ!』


「ダメだ!それ以上近づくな!!」



 いやっ、助けてっ!早く火を消してっ!!


 死んじゃう、死んじゃうのっ!いなくなっちゃう。またいなくなるの………。



「自分をしっかりもてっ!呑み込まれるな!」

『あっあ………いやぁぁ………』



「父さんっ!!離せっこのっ!ぅ……父さんを助けるんだっ!!」


──ピクッ


『あ………』



「ダメよっ、お願い………大人しくして………」

「母さんっ!……でも、父さんが………」

「っ、どうしてっ、どうしてこんな事に………っ」


『(あれは、……あの人の家族?)』



ス───……

高まっていた感情が一気に冷えた。



『………絶対に許さない。必ず犯人を見つける。使える者は全て使ってでも見つけるんだからっ!』

「あぁ、必ず見つけてやろう。偉大なるマジシャン、そして………



 大怪盗のために」



『うん………。あの人を殺し、家族を苦しめた犯人を必ず、捕まえてやるんだから』












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