『The rainbow of seven colors』 完結
□4.授業
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「(あー、ムカツク。てか、なんなんだよ、この転校生。……工藤だっけ?
……あれ?工藤?どっかで聞いたこと………)」
快斗は寝ながらそんなことを考えていた。
こちらも同じく授業はそっちの気。
受けていなくても分かるし、教科書は丸暗記してるし………。
周りが聞けば、恐らく恨まれるに違いない(そして、恨まれるのは快斗だけなんだろう。……新一は元々賢そうな顔してるし)。
「(うーん、どこで聞いたんだっけ??)」
後一歩で思い出せそうなのだが、その一歩がなかなか踏み出せない。
イライラは募るばかり………
「(何で俺、こんなイライラしてんだ?たかだか転校生相手に………)」
だんだん、自分の気持ちが分からなくなってきた。
……ふと、視線を感じた。
しかも、真後ろから。
「(おいおい………まじかよ……)」
この俺が、今の今まで気付かなかったなんて………。
正直、怪盗をやってる身としては、気づけなかったのは致命的だ。
「(こいつ、ただ者じゃねぇーな。………何者だ?)」
快斗は寝ながら後ろの気配を探っていたが、どう答えが出なさそうなので、本気で寝ることにした。
新一が何を考えてるのかなんて、知るよしもなかった。
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5.怪盗
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