『The rainbow of seven colors』 完結

□5.怪盗
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〔新一Said〕


「全員位置につけっ!もうすぐ予告時間だ!!妖しい奴は、徹底的に調べろ!!」


中森警部の野太い声が部屋に響く。

今日は、あのキザな怪盗キッドの予告日だった。

最初、解けなくて悩んでいた中森たちに、あげパンさんが助言したあの予告状。

漸く解けた予告状は現在、中森警部のポケットに入っている。



………にしても



『結構、穴だらけね』

「まぁ、仕方ねぇーだろ?日時とターゲットが分かっただけでも良しとしねぇーとな」

『……てことは、また中間地点には気付いて………?』

「ねぇーな」


新一……否、優希は小さくため息を吐いた。

彼は一体、何年怪盗キッドを追いかけてるのか。



全く、暗号の意味を理解していないなんて………



そりゃ、逃げられても仕方ないだろう。

優希の手には、予告状が握られている。


『まさか、自分が大事に持っているのがコピーだなんて、思ってもないでしょうね』

「まぁ、本物そっくりだからな」


そうこうしてる内に、もうすぐ予告時刻だ。


『さてと……、お手並み拝見といきましょうか』

「そういや、お前は二代目の犯行は見たことなかったんだったな」

『まぁね。テレビぐらいでしか……。二代目にも泥棒にも興味はないから。
 私が二課の事件で興味があるのは怪盗キッドだけ。二代目なんて、興味ないわ』


なかなか辛らつな言葉だ。


二代目キッドもしくは、快斗が聞けば、怒り狂うこと間違いないだろう。




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