『The rainbow of seven colors』 完結

□7.目撃
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「何かあったのか?」

快斗は首を傾げると、電柱の後ろに隠れた。

快斗が来ているのは学ラン。それに対して、帝丹高校の制服は蒼のブレザー。

目立って仕方ない。



───きゃあああっ!!



突然上がった奇声に快斗は目が点になった。


一体何が………


「工藤君ー!次はいつ来るの?」

「工藤!サッカーしようぜ!」

「きゃあっ!サッカーしてる姿見れるの!?」

「わたしたち、見に行くわ!」


校門の所で響く声に、快斗は己の声を疑った。


「新一!」

「工藤君」

『蘭、志保、………笑ってないで助けてくれ……』

「電話してこなかったから、知らない」

『電話って……まだ、2日・3日しか経ってねぇーだろ……』


呆れたような疲れたような声が聞こえてくる。

それは、間違いなく転校してきたクラスメイト、工藤新一の声だ。


「え?もしかして、工藤がいた高校って、帝丹?」


そうなれば、なぜ江古田なんかに転校してきたのだろうか?

別に、家が江古田に移っても、少し早く出れば、帝丹なら通えない訳じゃない。




……本当になぜ?





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