Harmony!

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「では、これでHRを...」


放課後になった。

部活見学は一週間後からだから、まだできない。


「(早く部活したいなぁ...)」


いうなら、私は部活を、吹奏楽をするためにこの高校に来た。

ここの高校は、県内でも一番強く、何度か全国に行っている。

中学2年の時までは、 この高校にいくつもりはなかった。吹奏楽をそこまでやりたいとは思わなかったし、第一、私のいた中学は、みんなやる気がなかったし、県を突破したことなんて、ここ何十年もなかった。

毎年、銀賞。

それでみんな満足していた。


でも。私が 3年になって、顧問が代わった。クラリネット奏者で、なかなか若い。

そして、私はその人から、音楽の楽しさを学んだ。

あんなにつまらなかった合奏も楽しくなり、練習も 前の2倍ぐらいした。


そして、初めて知った、悔しさ。




「プログラム○番、光陽中学校...」




あんな結果出しちゃったら、吹奏楽続けるしかないでしょ。




「美音ー帰ろー」



「!日向!帰ろーっ」



日向がきた。
日向とは、クラスは 離れてしまったけど、私の中学の頃からの友達。一緒に吹奏楽をしてた仲間。


「部活、早くやりたいよね」


「ねー」


日向も部活をしにこの高校に来た感じだ。


「友達できたー?」


「....それ、私に聞いちゃう?」


「日向はできたけど?」


「ドヤ顔やめて。日向コミュ力高過ぎー」


「まあ、部活で友達とか出来そうだし。いくら美音でも大丈夫かな」


「そ、そうですねー」


「あー。今年の課題曲、どれになるかなー」


「2番か3番っぽくない?私は 3番の方が好きだけど」


「日向も3番のが好きー。

....あ、今日、早く帰らなきゃいけないんだった」


「そうなの?じゃあ早く帰ろ!」



私たちは、曲について話しながら帰った。




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