俺の名前を呼んで

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  「あのね、朱音ちゃん」


  「何ー?なんでも言ってみたまえ」


  次の日の昼休み。


  ずっと前から
  言おうとしていたことを今日言った。


  「あのね...」


  「じれったいなーもう!

  さっさと言っちゃいなよ」


  「んーと」


  なんか、いざとなると、
  恥ずかしくて言えない。


  顔を真っ赤にして俯いてしまった。


  「あ、もしかして」


  さ、さすが朱音ちゃん、
  もうわかったのかな?


  「わかるよ、そういうこと、
  言いにくいもんね」


  察してくれた...!


  やっぱこういう友達は
  持つべきだよね!



  「体重、増えたんでしょ?」



  ...え。



  「ち、ちがうよっ..!

  確かにちょっと増えたけど...((」


  「わかってるよ」


  くすくすと笑う朱音ちゃん。


  「好きな人の話、でしょ?」


  「...」


  「はい、ビンゴー」


  やった当たった!
  と1人でテンション上がっている
  朱音ちゃん。


  「で、誰なの?」


  「...い」


  「え?」


  「こ、小湊...先輩...」


  「...えええええええ!」


  びっくりしすぎですよ。


  「まさかとは思ったけども...

  そうか、小湊先輩か、そっか」


  うんうんと頷きながら
  こちらをみてきた。


  「ライバル多いと思うけど頑張って!

  私は咲希の味方だよ!」


  「あ、朱音ちゃん...ありがとう」



  そうだ。
  そういえば、ライバルが多いのだ。


  周りには可愛い子ばっかりで、
  私なんかじゃかなわない。


  「私なんて...」


  「そんなに弱気になるなー!」


  「だって...うぅ...」


  よしよしと慰めてくれた。




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