短編
□嫌よ嫌よもなんとやら《チャールズ・グレイ》
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《嫌よ嫌よもなんとやら》
…午後3時、ジェシカは紅茶を堪能するつもりだった。
その一時を邪魔されたのは、恋人であるチャールズのとある一言。
「癒されたい」
「は?」
傍に来ていきなりの言葉に疑問を抱くものの、嫌な予感はしていたのだ。
「え、ちょ…」
チャールズはおもむろにジェシカを抱き寄せ、肩に顔を埋める。
頬に掛かる白髪からは、チャールズの香りがした。
「んー…」
「…なんだよ」
「デカいなって」
「シバき倒すぞ変態」
やわやわと胸を揉み始めるチャールズの両手を掴み、無理矢理にでも引き剥がす。
「けちー…」
「ケチもクソもあるか馬鹿」
「口悪っ」
「ほっとけ!!」
(ったく…)
(照れてんの?可愛いー)
(よーしよし、てめえ表出ろや)
《嫌よ嫌よもなんとやら》
END