ねっけつ魔王は無口な勇者を嘲笑う
□勇者さん、早速ピンチです。
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早く離れてくれ!……声を出したいけど掠れてて出ない。呼吸するのが苦しい。
「う、ぅあ!」
動こうとしたらぐりっと擦れて背中が浮く。
「……おい、勇者?…何を震えて……む、体が熱い…これは…」
ーーーー!気づかれた!
魔王が考え込んでるうちに拘束が緩んだから逃げようとした、は反応してるそこを掴まれて、その刺激に固まる。
「はっ、……ぁ、ん!」
なに、この甘ったるい声…気持ち悪い……っ!
「………勇者よ……膨らんでるぞ…」
「ぅ、わかって、る!おまえ、がわるぃ、んだ!」
おまえが触ったから!(?)
「我のせい…?あぁ、そうかもしれぬ。我の…魔王の気は人間にとって毒だ。しかし、放出せぬ限り平気だ。…だが、勇者には媚薬みたいなのになるらしい。今は放出してないが、我は今、気が高ぶってるから僅かに出てるかもしれぬ!」
「は、ぁ!?」
「ほんの微量で効果が出るとは…だが、我は卑怯は嫌だから使わないと誓っていたがまさかこうなるとはな。うむ、媚薬として貴様に反応したということは貴様はやはり勇者だったのだな!」
俺が勇者って確証もないのに倒しに来たのかよ!…………しかもお前の気が俺には媚薬ってなんだよ!!……って言ってられねえ……。
「……も、ぅ…そんな、ことは…いいから…ど、ぅにか…しろ」
「うむ!抜けばいいのだな!」
……!?違う!そーゆー意味じゃない!体の熱を鎮めてくれ!ってことだ。抜いてくれってことじゃない!抜くのは自分でできるから!…あ、でも勃ってんのも熱もこいつの媚薬のせいだから抜かなきゃ鎮まないのか?
どのみち抜くしかないじゃねえか!!
やめてくれ!って言おうとしても……だめだ!声でない!体も動かない!
抜いてもらうしか…道はないらしい……。