ねっけつ魔王は無口な勇者を嘲笑う
□さっそくの課題
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「じゃあ、聞くが…その魔王と勇者ってなんの話だ?」
「うむ。…今から五千年前のことだ。魔界は下界への進出をしようとしていたのだが、脆弱な人間共に勝てると思っていたのだが…人間たちの力を侮っていた。人間たちの中にいた一際強い人間がいてな、そいつが勇者と呼ばれていたものだ。とにかく強かったらしい…魔界と下界の戦いは代をかえながら二千年かかって…協定を結んで終わったのだ」
ふんふん……………は?魔界と戦って………最後は協定結んで終わり??
「…………じゃあなんだ、魔王と勇者の戦いはとっくの昔に終わってんだろ?」
「そうだ」
「…………なら、お前はなんで来たんだ…………?」
「我は仲の良い人間がいなくてな。ずっと寂しかったのだ。父から魔王と勇者の話を聞いて現在の勇者に会いたかったのだ」
「…………………それだけ?会いたいがために来たのかよ!戦う意味本当にねぇじゃねーか!!」
「す、すまぬ。でも我らはもう……こ、恋人だし……」
え、えええと………じゃあ、結局はこいつのワガママに振り回されたってことかよ!?オチってそんなもんか!?………いまさらだし……もういいか………。協定とやらがあるなら俺が他の魔族に狙われることないだろうし。
てか、その魔王と勇者の歴史ってうさんくせえな…………信じられねえよ。世界は異世界と戦ってたのか…。
はぁ………ため息しか出ない……。俺無駄な覚悟ばっかしたな…。
「………で、なんで俺は勇者なの?俺の家の家系?」
「そうだ。しかし、戦いの終結後は普通の暮らしに戻ったそうだから、貴様の子孫たちは魔王と勇者の戦いの話は知らないはずだ。」
まぁ、親からそんな話聞いたことないからな。
「他に聞きたいことはあるか?」
「…………とりあえずはないけど…」
さて、これからどうするか。