夢ノ中
□少女の運命 *4話*
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いつの間にかみんな、私そっちのけでカバンをあさっている。
え?放置プレイ?
「これはなんだ?」
『あ、それ!』
「あ?」
『それですよ!私が見せたかったの!!』
土方さんが手にしているのはまさしく携帯。
最近スマホに変えたばかりなんだよね。
『それは携帯と言って、遠くの人と会話ができたり、簡単に文通ができたりするものなんです。他にも、写真が撮れたりしますよ、カラーで』
「からあ?」
『えっと、色つきってことです』
「へぇ、未来って便利だな!」
藤堂くんは好奇心旺盛だな。
キラキラした瞳で携帯を見てる。
「これは?」
『それはお菓子ですね。洋菓子。チョコレートって言います』
「ちょこれえと?」
『沖田くん、甘味好きでしたよね?えっと…その紙をはがして、銀の紙も…』
「…?」
『…ちょっと貸してもらえます?』
「はい」
『これを、こうして…はい』
「…茶色いね」
『そういう食べ物なんです。食べてみてください』
「…」
沖田くんは恐る恐るチョコを食べた。
「…美味しい」
『でしょ?(微笑』