夢ノ中

□少女の運命 *2話*
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『…』

「…」

どうしよう…。
この人、誰?
しかも首に何かあたってる。
怖くて首元が見れない。

「もう一度聞くよ?ここで、何してるのかな?」

『あ、えっと…』

「ちょっとでも動けば斬るから」

『!!』

き、斬る!?
ということは、首にあたってるのは刃物!?
なんでこんなことに!?
ちらっと塀の上をみたら、さっきの猫はいなくなっていた。

『あれ…?』

「何?命乞いでもする?」

『ち、違います…。猫が…』

「猫?」

『さっきまでここに…』

「最初から君しかいなかったでしょ?」

『え?』

もしかして、この人が来た瞬間に逃げた…?
どうせなら私も一緒に逃げたかった!

「…あんまり僕を怒らせないでくれるかな?ホントに斬っちゃうよ?」

『え!?あ、あのっ…えっと、えっと…!』

なんて答えればいいのー!

「その辺にしとけ、総司」

奥からもう一人、男の人が現れた。

「冗談だよ、冗談」

「あんたの冗談は冗談に聞こえない」

「ひどいなー、一くんは」
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