短・夢ノ中
□私のお兄ちゃん
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『ねぇ、お兄ちゃん』
「ん?どうしたの?」
私には4つ年の離れた兄がいる。
あの有名な新選組一番組組長、沖田総司である。
そんな兄に相談したいことがあるのだが…。
一つだけ気にしていることがあるので、やんわりと話題に入る。
『もし、私がお兄ちゃんより歳上の相手を連れてきたらどうする?』
「え…。巫桜、相手いるの…?」
『いや、もしの話だょ』
「絶対許さない」
『なんで?』
「ダメ!絶対にダメ!!僕みたいな人ならまだ許すけど!」
『なにそれ…』
「当たり前でしょ!僕より歳上ってことはおっさんじゃん!?おっさんなんてなんの魅力もない!」
『いや、ある人はあるでしょ』
「それならいっそ、僕と禁断の恋に…」
『絶対に嫌だ』
「くっ…。兎に角、巫桜に恋なんて早いよ!」
『いや、もう16なんで』
「ま・だ!16でしょ!」