BL/HQ

□嘘告白してください(西東)
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「よっしゃあぁぁ!やっと俺だぜ!」

王様ゲームをすることになったから、なんとなく残ってみた。
最初は大地から始まって、それで、俺と田中があたった。

正直言って、あんまり盛り上がらなかった。

それも、どうやらここまでみたいだけど…。

「じゃあ…」

俺の番号は6番。
最後でもなけりゃ、最初でもなく、
真ん中でもない。

パッと見た感じ、当てられない番号。

だから、今回は当たらないかな。

よかった、田中なんかの命令にあたったら、ヤバそうだし。

「おい、旭」

横から大地の声が聞こえて、振り向くと、睨んでいる。

え、なんで俺睨まれてんの!?

なんか悪いことしたか!?

「お前、6番だろ」

「…え、」
な、なんでわかったんだ?
もしかして見た?

「あと番号言ってないのお前だけ」

「え、あ、ご、ごめん」

命令も番号も何も聞いてなかった。
え、もしかして俺当たったの?

「あ、旭っスか!?」

え!?に、西谷!?

「あ、あのさ、聞いてなかったんだけど…」

「3番が6番に嘘告白するんだべ」

う、うそこくはく?
あ、でも俺はされる側か…よかった。

そんなの浮かばないし…。
それに相手が西谷だったら安心…。

「男同士で告白って、田中さん趣味悪いデスね」

「あ?これがいんだろうが!」

向こうでは月島と田中の言い合いが続いている。

まぁ、俺は、男同士とかそこはどうでもいいんだけど…。
だって、俺ら付き合ってるし…。

もちろん、みんなには内緒だけど。

「旭サンッ!」

「な、なんだよ…?」

西谷が座っている俺のかたを掴む。

そういえば初めて告白された時はびっくりしたなぁ。

どこだったっけ。
確か帰り道で…

『旭さん、俺と付き合ってください』

と、真っ向から…たし、か言われ…た…

やば、思い出したら恥ずかしいなぁ。

バシッ
背中に鈍い痛み。


「きもい」

大地の口から一言。
な、なにがだよお…。

「旭、顔真っ赤だべ?」

スガがからかうような目で言ってくる。

ま、まじかよ…。
でも、思い出してしまったものはしょうがないだろ…。

「旭さんっ、」

「は、はい」

西谷の顔が目の前まで迫る。

ち、ちかいちかい!ちかすぎだろ!

周りからはヒューとか、すげぇ、とかそういう声が聞こえてくる。

いくら付き合っていても恥ずかしい。

「アンタが好きだ。ぜったい幸せにしてやるから、俺についてきてください!」

「は、はい…」

あの時と同じような言葉で、幸せにすると、堂々と言ってくる、顔が…熱い。今度こそ。

西谷はいつもずるいなぁ。
俺の先に行く。

俺より男前。

「もう、付き合ってるんすけどね」

「!」

耳元に顔を近づけて、そう呟かれた言葉に誰も気づいていないか焦る。

さっきのは反則…だろ!

さっきの顔が、いつもの西谷ではなかった。
頭から離れない。

「フゥゥ!やっぱりノヤっさん男前だぜ!」

「だろう!龍!もっと言っていいぞ!」


さっきの言葉を発してすぐ、西谷はいつもどうりにもどった。

「旭と大違いだな」

大地の一言に少し落ち込む。
それは、男前とか、そういうことだろうな…。

「お前らァ!王様ゲームってのはこういうことだ!わかったかァ!」

田中が一年たちに大声でいう。

そんなのも今はどうでもよかった。
西谷みたいに俺も男前にならなきゃな…。

次に王様になったのは、山口で、
田中の威圧感に負けて、ポッキーゲームと言った。

でも、それはスガと月島だったから、
お互いが真ん中になった途端おりあって、田中と西谷がブーブー言っていた。

大地は、ほっとしてた。
大地って意外にわかりやすいよなぁ。

そして2回ぐらいまたした後。
次はとうとう影山が王様になった。

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