学園ヘヴン BL小説

□サプライズ
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和希と夕食を食べ終わり部屋に戻ると、肌寒かったので暖房をつけた。
時計を見ると、もうすぐ7時半だった。

食堂で結構しゃべってたもんな…。

まだ約束の時間まで十分時間があるので、散らかった部屋を掃除して、部屋のお風呂に入ることにした。



風呂から出た後、この前通販で買ったあるものをベッドの下から取り出した。

うぅ、これを着るのか……。
恥ずかしいな。

あるもの、それは半袖の黒色のメイド服。
前に和希が「啓太は可愛いから、メイド服似合いそうだな。今度着てよ」と言ったのだ。
それで、特別な日だから、着て見せようと思ったのだ。

とりあえず着てみると、サイズはぴったり。
メイド服のおまけで付いていた黒のハイソックスも履いてみた。
そして、洗面台に付いている鏡でなんとか自分の姿を見てみる。

スカート短いし、なんかスースーして寒い…。
それに、やっぱり男が着ても気持ち悪いだけだよな。
和希に笑われそう。
大体、あの時の和希はふざけて言っただけだろうし…。

自分の今の姿を見れば見るほど、着たことを後悔する。

脱ごうかな……。

エプロンを取ろうとした時、部屋のドアをノックする音がした。

「啓太、来たぞ」

うわ、来ちゃっよ。
こうなったら仕方がない。
脱ぐのは諦めよう。

「あ、うん。ちょっと待って!」

急いで洗面所から出て、ドアの鍵が掛かっていないことをちらりと確認する。
そして、部屋のドアを開けて入った時に、死角となる場所に隠れる。

「おーい、啓太?」

「ゴメン、カギ開いてるから入ってきて! ちょっと今、出られる状況じゃないんだ!」
「はぁ……、入るぞ?」

ガチャリとドアを開ける音が聞こえた。
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