地獄への階段

□AYA/暴食のMedusa
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『はぁっ…はぁっ…』


スタートの合図から勢いで走ってきてしまった…


鬼は来ていないだろうか…


後ろを振り向くと、


カチャ…


『…!』


カチャカチャ…カチャ…


どこからともなくカチャカチャと音がする


お皿の音?


私は気になり、音のする方へそろそろと向かった


もしかしたら鬼かもしれないし


近づくにつれて音は次第に大きくなっていった


カチャ…ボリボリ…


何かを食べている…


私はそろそろと覗いた


『!!』


なんとそこには


頭に蛇が乗っかった長く赤い髪の毛の女性の後ろ姿があった


真っ赤な髪は綺麗に巻かれている


ボリボリ…


予想通り何かを食べているようだ


それにしてもすごい数の皿がテーブルに置いてある


あれを1人で…?


『…ゴク…』


考えただけでも吐きそうだ


あの人は平気なのだろうか


…といっても、あの人は絶対に鬼だ!


捕まらないように今のうちに逃げておこう…


蛇女から離れようと足を一歩踏み出した瞬間、


「お嬢ちゃん、君そんなんで俺に気づかれてない思っとったら大間違いやで?」


『!!』


誰?さっきの蛇女?でも声は男だったし…!


蛇女の方をおそるおそる振り向くと…


『…ひっ…!』


真後ろにいたのだ


『きゃあぁ!!』


私はダッシュで走った
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