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□女神なんかじゃない。
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「芹澤くん!遅いよ!!」
(あわわわわ…。苗字さん、めっちゃ怒ってます…。)
約束の時間から遅れること、15分。
名前は待ってくれてはいたが
頬を膨らませてこちらを睨んでいた。
「遅くなるなら連絡くらいしてよ!
LINE 教えたじゃない!!」
「す、すみません…。」
どうも腰の低い態度が、逆に彼女の神経を逆撫でしたようだ。
「で、どうして遅れたの?」
この質問に素直に答えたのが不味かった。
「昨夜は深夜アニメがあって、その後ネットのレビューで追っていたら前の伏線が気にー」
話の本題に入る前に、名前はばっさり切り捨てた。
「で?まさかそれで遅れたの?」
返事をするより分かりやすく、芹澤は項垂れた。