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□とある昼下がりの保健室 ver.真山
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(何があった?こいつに何かあったら…。)
気が気ではないー考えるより先に体が動いていた。
運悪く、彼女の担任の一ノ瀬は係の仕事で彼女が倒れたことに気がついてないようだ。
「どうした?」
倒れた彼女を取り囲む人垣を掻き分ける。
彼女の幼馴染みであるサッカー部のエース・如月斗真が事情を説明してくれたが、真山が目で見た以上の情報は得られなかった。
真山は貧血か熱中症かはたまた脱水症状なのか…判断に迷い、
ーあれに診せるのは気が進まないが
取り急ぎ、彼女を保健室に連れていくことにした。
「彼女は私が保健室まで連れて行きます。
君たちは練習に戻りなさい。」
如月はまだ彼女に寄り添いたそうにしていたが、教師の威厳ー彼特有の威圧感、で制して
真山は彼女を抱えて保健室まで運んだ。