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□7月2日
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いよいよ、7月2日ー守部匡治の誕生日当日がやってきた。
4時間終了後、一旦九条が守部を生徒会室へと呼び出したのを確認してから2-A全員と一ノ瀬が会場のサロンへと移動する。
色とりどりの花で優美に飾り付けられたサロンに、皆は驚きを口にする。
「すごい…。結婚式みたい!」
「これ、西園寺先輩が企画したみたいよ?」
「さすがね〜!あ、鷹司先輩もいる!!」
「九条先輩もくるらしいよ?」
「え〜!!守部くん、すごいねぇ…。」
西園寺が名前に声をかける。
「こんにちは、苗字さん。」
「こんにちは!いよいよですね。」
「ええ…。あ、失礼。」
西園寺は不意に鳴った携帯を取ると、
簡単に対応してから名前へと向き直る。
「九条からです。そろそろ来ますよ?」
西園寺は皆にクラッカーが行き渡っているかを確認し、全体に声をかけた。
「皆さん、今日は守部のためにありがとうございます。
準備はよろしいですか?」