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□とある午前中の保健室ver.明神
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明神が怪我の手当が終わって調理室に戻ると、
下ごしらえは終わり既に調理も仕上げの段階に入っていた。

(しまった!何をしていいのか全くわからないじゃないか!!)

いわゆる「お勉強系」…特に理系科目では死角がない明神だが、所謂副教科は苦手だった。いや、そもそも学校で家庭科などを学ぶ必要性が感じられなかった。

とはいえ、班の輪に入って自然と周りを動かしている穂高が少し羨ましく思えてくる。

「おい、明神。そこから皿出して並べてくれ。」
「あ、ああ…。」

(調理実習なんて、早く終わってくれ!
俺は…早く名前さんの様子を見に行きたいんだ!)

実習で指を切ってしまった元凶となった八宝菜。
わかめスープに酢の物をあわててかきこむと洗い物を済ませて調理実習のまとめを仕上げる。

全員が食べ終わって、調理台の片付けを終わらせると
誰よりも早く調理室を飛び出して、保健室へと向かった。
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