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□お前は俺のものだから
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学校主催のハロウィンイベント。
友人でデザイナー志望の日向湊から仮装用の服を作るので是非着てみてくれないか?とオファーがあり
彼の夢をささやかながら応援したかった
名前は二つ返事で引き受けた。

彼の友人である白川基や鷺坂柊のものもつくっていたっけ。

その試着兼サイズ合わせを彼の友人や名前の女友達と一緒になって被服室で行っていた。

「ちょっと、これ、はずかしい…。」

膝より少し長い丈のマントの下は
臍が出てウエストラインがくっきりと出る短めのホルターネックのシャツと、
上に透け感のある素材を重ねた膝上10センチ程度のミニスカート(重ねてある透け感のある素材はもっと長いのだけれども)。
大柄の網タイを合わせたセクシー魔女の仮装に名前の友人たちも感嘆の声を洩らす。

「名前、かわいいよ!!」
「日向くん、大胆だね〜。」
「ぼ、僕は…ちょっと、目のやり場に困り、ます…。」
「名前、似合うな。」

周りの反応と、試着した名前の姿に満足げな日向は、
実際に着てみた名前の服のサイズを細かく調整していた。

「上は…もう少し幅を詰めた方がいいな。
ホルターネックより、後ろに編み上げリボンを入れた襟つきのノースリーブにして露出を下げる。その方がいい。」

そう言って、名前の正面から胸元の生地をつまんでジャストサイズのところを安全ピンでとめる。

(きゃっ…!そんなところを触られたら…!!恥ずかしいっ。)

彼を意識して頬を染める名前とは対称的に日向は真剣な眼差しで自分の作品と向き合っていた。

上着の丈を伸ばしてお臍を出さない代わりに服の上からウエストラインをはっきり出したいから、
ジャストサイズで作るために
ウエストを測らせてくれという日向の要望でメジャーをウエストに巻き付けていたところ

「ここで何をしている?」

校内を巡回中の真山が被服室を訪れた。

真山へは、
この部屋を利用するにあたり学校の許可を得てハロウィンイベントの仮装用の衣装作りをしている、という説明を日向がした。
彼は理解はしたようだが、「露出が多いのは学生として好ましくありませんね」とチクリと言うと部屋を出た。

そして、メールで呼び出されて今に至る。
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