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□お前は俺のものだから
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「お前の話はだいたいわかった。」

先程の出来事を名前から聞いた真山は、表情を変えずにそう呟いた。
真山の言葉に、名前は安堵する。

「衣装は露出を抑えたものに作り替えますし、
さっきみたいな格好にならなくて、私もほっとしているんです。
サイズも測ってもらってるから、安心して着られますし。」

名前の言葉に、真山の眉がぴくりと動いた。

(えっ…何!?何か怒らせるようなことを言った?!)

真山の表情が険しくなるのを見て、名前は身構える。

「サイズを測らせた、だと…?」
「はい。そうしないと、衣装が作れませんから。」
 
そういえば、被服室を覗いたときに
名前はその腰に素肌の上へ直接メジャーを巻かれていたことが彼の脳裏に甦った。

あっけらかんと答えた名前に。
自分が許しがたいと考えている事を軽視しているように思えた真山は。
苛立ちを抑えることができず、彼女のすぐ正面へと歩みを進めた。

(えっ…何!?真山先生がいつもと違って…いやだ、怖い!)

予想だにしていなかった真山の行動は名前を十分に恐怖へと陥れた。

真山が近づくにつれ、名前の心臓が脈打つ。

とうとう、軽く腕を動かしたら簡単に触れることのできる距離まで詰められると。

名前の下顎をぐいと持ち上げた。
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