text

□真山先生と向井先生
4ページ/7ページ

真山と一ノ瀬に呼び出された向井は

「向井先生!生徒相手に一体何をしてたんですか?!」
「向井先生…僕はこういった方面には疎いから…でも、ほどほどにね?」

と、二人がかりでお説教をされる羽目になり身が縮む思いをしていた。

そこへたまたまやってきた若桜が
この状況を一目見て、ただならぬ雰囲気だと察したらしい。
真山と一ノ瀬、それに向井から話を一通り聞くと

「ん…?別に保育園のごっこ遊びの延長、でしょう?
それに、彼、まだ学生だよ…ね?
いーんじゃない?高校生と大学生。
別に、おかしくなんて、ない…けどな?」

ギスギスしていた空気が
若桜のふわりとした軽いタッチで和んだ…かと思いきや、この人だけは違うようだ。

「若桜、いい加減にしろ。そう言う問題じゃないだろう。大体おまえは…」

真山は矛先を若桜に変えたので、若桜は目配せをして向井をその場から逃すことに成功した。

「おい、まだ話は終わってない!」

「ふぅん…真山先生。いつになくうるさく言うんだね?
彼、まだ学生だし…これだけ絞られたら、もう、いいでしょ?
それとも…何か、都合が悪いことでも、あるの…かな?」

若桜に問われ、ぐうの音も出ない。
艶やかで探るようなその眸の前に
真山は、
「もういいだろう。ただ、苗字にも確認したいことがある。」

とだけ言い捨てると、若桜と一ノ瀬を残して部屋を後にした。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ