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□とある昼下がりの保健室 ver.真山
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今日も今日とて体育祭に向けて全学年での練習が行われている。

(藤城は何でこんなに行事が多いんだ…。)

数学教師で3-A 担任の真山恭一郎は、練習に励む生徒を厳しい目で監視しながら、その実この学校の行事の多さにうんざりしていた。

3年進学クラス担任としては、この時期には来るべき受験に向けて追い込みをかけさせたい。
しかし、数多ある行事に学習の機会が奪われてしまうこの学校のシステムは正直なところ面白くなかった。

もちろん、青春を謳歌できると言う意味に於いて
藤城の行事の多さは他校との差別化が図れる魅力の1つでもある点は否めないのだが。

(まぁ、2学期でないだけマシかもしれんがな…。)
 
腕を胸の前で組んで、じっと前を見据える。

ちょうど、自分の目の前で苗字名前がふらふらと倒れていったのが目に入った。
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