万事屋

□桃色の片想い
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歌舞伎町の女王様こと神楽は、今日も定晴を連れて散歩に出かける




「おばちゃーん!これ下さいネ!!」



今日は駄菓子屋の向かいの文房具屋に海星坊主に送る手紙のセットを買いに来た


最近はもっぱら銀時の事を書き綴っている事を神楽は
気付いていなかった






「ただいまヨォ〜!!」


「お帰り!神楽ちゃん、ホットケーキ焼いたから手洗って来なよ!」

「まじでか!!合点承知ネ!!」

「おー、神楽お帰り〜。」

「銀ちゃんただいまヨ〜!!」

・・・・・・

「新八くーん?」

「なんですか?」

「なんか最近神楽が目を合わせないんですが、銀さんなんかしたっけ?」

「…自分の胸に聞いて下さいよ。」

「おいおい!!お前まで反抗期ですかぁ!?」



神楽は洗面所で2人の会話を聞いていた

そして、新八にだけ話し自覚した感情が

心の中で繰り返し反芻するのを必死に押し殺そうとする

反芻するものは恋であった


押し殺そうとすればするほど、銀時を意識してしまう



私の心臓落ちつくヨロシ!!
このままじゃ銀ちゃんと気まずくなってしまうネ!!



銀時をみかけただけで心拍数が上がるのがわかった

声を聞くとドキドキという心臓の音が収まらない

名前を呼ばれると嬉しくてしょうがないのに

銀時と目を合わせたら涙が出そうになった






どうしたらいいネ!!

もうやってらんないアル!!





新八がいる間はなんとかのフォローしてくれていた

が、数日後の夜のこと



「神楽ちゃぁん?銀さんなんかしたぁ?」


ついに銀時が痺れを切らした

押し入れに早々と入った神楽に話かける


「な、何の話ネ?」

ヤバいアル!!もう泣きそうネ!!

「惚けんじゃねーよ、最近目を合わせなくなったどころか、2人の時会話しなくなったじゃねぇか?」

銀ちゃん怒ってるアル

「気のせいネ!!」

鼻の奥がツンとしたことを隠すように強い口調になったことを後悔する神楽に銀時の



「あっそ、もぉいいわ。」


という冷たい言葉が投げられた
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