万事屋

□お父さんの親心
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神楽からの手紙を毎回楽しみにしていた、

星海坊主のもとに届いた真新しい手紙

それが今回のことの発端だった




神楽ちゃんがあの銀髪に惚れてしまったらしい

俺は、ワナワナと殺気を放ったまま地球に

向かう船に乗り込む

神楽ちゃん!!お父さんが今会いに行きます!!!!





地球について、星海坊主は万事屋の玄関に

佇んでいた。

なぜなら、カギがあいてないからである。

そこで、段々と頭が冷めてきていた。



ここまできたが、なんて言えばいいんだ?

神楽ちゃんの恋の相談なんて受けてくないし、

お父さんどうしたらいいの神楽ちゃん!!??



頭を抱え、本気で

そんな事を考えている星海坊主の耳に

カンカンと、階段を登る音は聞こえていなかった


「パピー!?何してるアルか!?」

「ぷぷぷー、お前それかつらですかぁ?

あんまり笑わせないでくれよ(笑)」

「ちょっと、銀さん!!

天下の海星坊主さんに(笑)はないでしょォォ!!」

星海坊主の額に青筋が浮かび上がる

銀時達の会話のせいではない

銀時と神楽が新婚さんよろしく

チャーミー○リーンの入った買い物袋を2人で

ぶら下げているからである

新八が、その空気を察し

「こ、こんな所じゃあれなんで、中にどうぞ!」

「パピー?中にはいるヨロシ!!

新八がきっとおやつ作ってくれるネ!!」

「…あぁ、邪魔するぞ。」

「どーぞ、どーぞ。

新八〜、イチゴ牛乳もつけてくれ。」





神楽が、最初に入り定晴に駆け寄る

「定晴ぅ!!ただいまヨ〜!!

パピーその辺に座ってヨ!!」

クゥンと唸り、神楽にすり寄る定晴

銀時が腰かけた向かいに座り、

睨み付ける星海坊主、

それを綺麗にスルーしている銀時

「で、あんた何しに来たの?」

死んだ魚のような目で海星坊主を見返す

「いや、近くに来たから神楽ちゃんの様子を…」

「おやつのあんみつと、お茶が入りました!!」

「お茶だぁ!?イチゴ牛乳言っただろコノヤロー!!」

「駄目ですよ銀さん!!

あんた医者にいい加減にしろ言われたでしょ!!」

銀時と新八の会話など気にせず

神楽はあんみつを頬張る

そんな神楽を星海坊主が見つめる

「パピー、おやつ食べたら一緒に散歩行こうヨ」

あんみつをあっという間に食べ終え

神楽は、星海坊主返事も聞かず支度を始める

「神楽ちゃん?お父さんは、・・」

嬉しいさで困惑し言葉を濁すと、銀時が声をかける

「行ってやれよ」

こいつお見通しってか?

そう思い、腰を上げる星海坊主のかつらを

銀時が、むしりとる

「何しにしてくれてんだ!!テメェェ!!」

銀時の右手で弄ばれる自分のかつらをみて

殺気と青筋をたて銀時の胸ぐらに掴みかかる星海坊主

「ちょっ!!ちょっとォォ!!なにしてんですか!!!?」
それをみて新八が突っ込む

「なにって、見て分かれよ」
胸ぐらを掴まれているにも関わらず飄々と右手のかつらを弄ぶ

「テメェェェ!!何の真似だコラァァ!!」
星海坊主の殺気は更に濃くなる

「何で娘の前でカッコつけんだよ?そんな必要あんのか?」

真っ直ぐ星海坊主を見る銀時の眼には銀色の光が差していた

「腹わって話すことがあんだろ?」

そう続いた言葉で星海坊主の殺気が消えフッと笑いが出た


「パピー!!支度できたアル!!」
そう言って戻ってきた神楽に嬉しそうに
「神楽ちゃん、少し江戸を案内してくれ。」
と、言った星海坊主は父親の顔だった
「もちろんアル!!」
そう言う神楽もいつもよりあどけない笑顔を向ける
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