短編

□高瀬舟 中編
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森鴎外

高瀬舟パロ中編 

罪人:黒子
役人:赤司


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赤司はただ知りたくなった。




「どうして、人を殺めたんだ?」




「貴方は・・・知っていらっしゃるはずです」




そうだ、赤司は知っている。黒子が人、しかも自分の唯一の肉親である弟を殺めたことも、どのような沙汰が下されたのかもこの船に乗る前に知らされていた。



しかし、





「お前はすべてを話しきってはいないだろう?」




沙汰を下されるための情報などではないものをこの役人が求めているのだと黒子は分かった。









一方方向から見る見方はただ偏見や偏った見方をしてしまう。




その危うさを知っているから赤司は黒子に聞く。





なぜ殺めたのか?




板の上に腰かけていた黒子は身を正し、舟の上で正座をした。




すると同じように板のの上に座っている赤司が高くなり黒子を見下ろす形になった。





「いいでしょう、承知いたしました」





白い罪人の服を着た黒子の話が静かに落ち着きを掃って始まった






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