11/20の日記

21:13
草試合 8
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ネタバレ注意。














小「あー、危なかったぁ…。でも、上手くいって良かった…」

小金井はゆっくりと起き上がりホッとして言った。


謙「最後の捕えたと思ったんやけどなぁ」
小「でも、アレを返されたときネットに引っかかってなかったら、俺負けてたよ。またデュースになったらもう完全に動けなかったもん」
謙「そうだったんですか…。あれ?でも、今立ってまへんか?」
小「あぁ、気力で立ってるようなもんだよー。第5ゲーム、俺がAとったときすでに体力限界に近かったけど!最後らへんは気力と根性でやってた!」

小金井がそう言うと日向と伊月が「気力で立ってるって…馬鹿か!?」と言い、「肩貸すからそっち行く」と言ってコートの中に2人は入っていく。

2人の肩を借りた小金井は案の定力が上手く入らず2人に寄りかかるような形になったが。

小「あはは…こんなんでごめんなー。でも、やってて楽しかった。これは財前との試合でも言えることだ」

ちらっと財前の方を見たあと、再び謙也の方を向いた。


小「…テニスを…嫌いにならなくて…やめなくて本当に良かった…。そうなってたら、今こうして試合してなかったしね」


そして、小金井はこう言ったのだった。



あのあと、謙也が小金井が言った言葉がどういう意味なのか聞くも「意味はそのまま、かな」と言われただけだった。
その小金井は、日向と伊月に支えられて大石たちと話しながら財布から試合前にした約束の物を探していた。



財「そういえば、小金井先輩が「猫軽」って呼ばれてた理由って何なんすか?部長に聞けって言われたんで」
白「確か…'都大会で彼のプレーが猫のように、軽やかに動くことからきた'やったかな」
財「ふーん」

財前は白石に小金井が「猫軽」と呼ばれていた理由を聞き、白石は知っていたため答えたのだった。



小「おーい、忍足ー!お待たせ!」

小金井は少し体力が回復したため、謙也の元へと行った。

謙「いえ、大丈夫ですよ。…あと、''忍足”やのうて”謙也”って呼んでもらってもええですか?名字呼びやと侑士と被ってまうんで」
小「了解!…あぁ、氷帝のか。道理で何か聞いたことある名字だなぁって思った」

そう言いながら、小金井は謙也に約束の物を渡した。

小「はい」
謙「おおきに!…ってあれ?何か複数あるんですけど…」
小「あぁ、約束のやつ探してたらさ、別のも出てきたからそれもあげる。それは同じの二枚あったから、一枚は財前にあげて。お店は同じだけど、そっちのは無料券だから。それにそれも券の使用期限ないしね」

ニコニコ笑いながら言って、日向たちのところへ戻った。

謙「?」

謙也はもう一度貰った物をよく見てみた。すると

謙「!これって…」
白「どないしたん?謙也」
謙「…先輩から、二枚あるのは一枚は財前にあげてって言われたんよ」
白「そういや、そう言っとったな」
謙「んで、二枚あるやつを見てみたら…ほら」
白「…財前が好きなやつ、やなぁ」
謙「やろ?…財前、ちょおこっち来い」

謙也は財前を呼んだ。

財「何ですか?ちょいちょい話聞こえとるんですけど」
謙「小金井先輩からや。一枚は財前に、やと」
財「!!これって…もろてええんやろうか?」
謙「先輩があげてって言うてはったんやから、貰っとき」

財前は嬉しそうにしたのだった。


このあと、小金井と従兄弟である菊丸に聞くと、小金井は財前が白玉ぜんざい好きなことは知らなかったことがわかった。データマンの乾から聞いていないことも。聞いていたら、直接渡してる、そう言った。




そして、四天宝寺と青学・誠凛と海常・桐皇の三年組に分かれて解散したのだった。

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