Dream.Oran!~M.H~完
□不思議な。
1ページ/3ページ
~鏡夜side~
紅茶やケーキを出しながら接客を難なくする彼女を見る。
2年前腰まであった緩やかな薄いキャラメル色の髪は長さは対して変わらず、頭のてっぺんの斜め右で一つ結びにしている。それで違和感のなく中性的なのは彼女の容姿の良さゆえだろうな。
よくみると男らしく見えるよう目元とかは化粧でいぢっているし。
目…そう、紅茶色の瞳も大きく爛々としている。
肌なんて真っ白で陶器みたいだ。
…なんだかおれらしくもない、やめよう。
昔と変わらない彼女に俺は驚いた。フランスに行き、その実力などは俺たち鳳家他、大きな財閥や家柄には耳に入ってきたからだ。
彼女が出来るのは母のデザイン家業だけではない。確か絵もうまいし料理もあの通り、楽器もバイオリンやピアノ、あとギターもしていたかな? バレエや…まぁとにかく、彼女は天才型なんだ。
…何にも興味をあまり持たないが、な。