Dream.GATE7~Hydrangea~

□何故ここに。
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「…はな様」



「はなでいい」


「私がいけません…何故私はここにいるのでしょう?」
「一緒に行動する、から」





「とりあえず自己紹介しようか」
「…」


「はい。佐橋 架夢といいます」
力は普段出さず、隠威持ちということも隠して過ごします。

そう付け足した。



「道理でわからねぇわなぁ。俺は桜。よろしくな」

「…橘だ」


ニコニコしているのが桜さんで、目ヂカラが恐ろしいのが橘さん。
ふむ、強いんだろう、な。
でも…今のまま戦えば徳川に勝てる機は薄い。



「よろしくお願いします。私がここにいる経緯は知っていますか?」

朝、起きたら何だか気配がして、慌てて神社の階段を下ると皆さん勢ぞろいしていた、という具合だったからよくわからずここ……大阪について来たのだ。



「チカちゃんから聞いてる。はながナンパから助けて隠威持ちだって分かって、裏七軒には属さないが行動は共にするんだろう?」


…おお。


「属さないのに何故行動する?」
橘さんが睨むように見てきた。もとからなのかどうかすら分からない。けど、答えないと。


「皆さんはその時、私の気配を感じませんでしたか?」


「あー…なんかやたら強いのを感じたな。でもすぐ消えた」

「それなんです。バレテしまった。隠しきれないならばいつかはバレる。それならば助けてくれたはな様の助けに働くついでにこちらの近くにいた方がいいかと」


「…そうか」

あと、徳川にあったことも言うべきか。



「あの…」
「そういや何で隠してるのに出しちまったんだ?」

…言うべきか。




「北野天満宮におつかいで行った時に…出会ってしまったんですよ、徳川家光、に」


その途端致佳人以外雰囲気が変わる。


「隠威は見たか」
「見てない。禍々しいものは感じたけど…戦う前に逃げたし。あとは2人お供がいたくらいで」

「…そうか」
橘さんは何かあったのかな。
桜さんは考えている。

「どうやって逃げたんだい?家光と関わった人間は全て記憶が抜け落ちている。なのに…」
「秘技です」

「秘技?」はな様が始めて声を発した。


「私の力と私の隠威、集真の力を重ねることで使える力です。あとは能力の一部で一定距離よりも近づかせない、とか…それでも本来の距離よりも近づかれましたが」

「架夢ちゃん、強いんだねぇ」

「…」

「そうだね」

褒められてしまった。


「佐橋の家で集真と契約出来るのは集真と力や波動が近いもの、だけですから」


そう話していると、致佳人くんがいないことに気づく。
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