Dream.GATE7~Hydrangea~

□必ず奪う。
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「あーあ、真田幸村は秀次のほうに行っちゃうか」


そうつぶやき、柳生十兵衛と言葉を交わす徳川家光。


柳生の異能を褒め、自身も褒められつつもないと欲しくなるという。


「昔から貴方は手に入らないと分かっているものを無理矢理手にするのがお好きでしたね」



「うん!大好き

嫌がったり逃げたりするともっと好き」



そういい最近のお気に入り、杉姫について触れる。




可愛い上に今生きてる誰より先を見通せる隠威を持ってると、おまけに自分が大嫌いだと。

だからどれだけ三葉が欲しがっても餌にしないで飼っていると。






「ここに裏七軒が来るのも杉姫が見た先だ

それに僕と三葉の異能



このふたつが徳川にある今

戦国と同じくまた豊臣は負ける


だから


精々楽しませて欲しいな





今回の戦は」





そう告げた後に、けど…と、零す





「彼女と真田幸村の関係は、許せないな。せっかく三葉が欲しがらない強い異能者なのに。…欲しいな」


柳生は、少し目を見張りながら聞く。



「彼女は何者なのです?…田舎に暮らし隠れ平穏を望むなど、あの力があれば世を手に入れることも容易いはずなのに」




その質問に、家光は笑って答えた。




「その力を振るうことが嫌なのかな?僕と正反対だ。無理矢理でもこちらに来て見せつけたいなぁ、殺し合い」


「…変わりませんね」



「うん。だから…必ず、奪うよ。昔とは違い今生では彼女はこちらに来させる」






待っていなよ、そう呟き、3人は姿を消した。
 

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