Dream.HQ!!
□如月キョーダイの昔。
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…けんか、だよね。
ふらり、とした。
翔陽「雨生!」
慌てた翔陽に抱きとめられる。
その温もりに涙がこぼれた。
翔陽「藜があーなるの、珍しくねぇ?なんかあったのかっ?!」
…何と無くわかる…私の不安と同じだと思う。でも、私は着いて行くことで維持した。
着いて来られる側の藜は、いないことが嫌だったのかな。
「翔陽…私たちはね、気持ち悪い位に私たちしか見えてなかったんだよ…昔ね」
翔陽「?おう」
「詳しくは、藜から聞いて欲しいけど…ある人たちとの出会いで世界は広がったの。それでも怖くて怯えていたのが私でずっと二人の後ろを着いてってたのー…」
翔陽「なんでそーなったんだ?」
「両親ともに忙しくてね…私たちは3人で日々を過ごしていたからかな、小さい頃から」
翔陽「うーん…そっか」
翔陽はむつかしくてわけわからなくなってる。
「だから、ずっと一緒だった私が自分で見つけた…成長したの、喜んでくれると思ってたけどダメだった…っ」
翔陽「ちがう!」
おっきな声にびっくりする。
「なにが?」
翔陽「むずかしーことはわかんないけどさ!全部がそんな引っ張り合わなきゃいけないのは変!てかダメ!せっかくの家族なのに悪くえいきょーするのもったいない!」
「…」
悪くえいきょーするの、もったいない!か。
確かにそうかも。世界広げるとか成長とかゆっておいてダメだね。
翔陽「とりあえず元気だせ!」
「うん。…今日の部活は少し遅れてもいいかなぁ」
翔陽「いつも一生懸命だからいーよ!辛いなら少し休んでからな!な!」
…この純粋さが、翔陽の1番のいいとこだよね。