遥貴

□よりいっそう、、、
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「こっこれ見るのか!」

これというのも、最近流行りのホラー映画。 私からしてみたら恐怖の対象でしかない。
なのに、遥は先程から、笑顔だ。

とりあえず、席には着いたものの予告の時点でびくびくしてしまう。
対象的に遥は終始笑顔である。
ついに、映画が始まった。
ちょとしたところでも、怖くてつい遥の手を握ってしまった。 でもそのときの私にはそんなこと気にしていられなかった。

やっとの思いで映画を見終わった私は遥の手を握りしめていることに気がついた。 思わず、離そうとするが逆に遥が離そうとしない。

「は、、遥、手。」

「いいんじゃない、僕たち付き合ってるんだから。」

遥の言葉が恥ずかしくて、話を逸らそうとした私は、

「遥は怖くなかったの?」

「怖かったよ、でもそれ以上に貴音が可愛かったから。」

より恥ずかしい思いをすることとなった。
結局、家に帰るまで手を離してはもらえなかった。

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