bloodrabbit
□第一章
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「今日から空いた第五位を埋めるために幹部入りした戦闘員のラルム・ソフィアだ。みんな、仲良くしてやってくれ。」
緑の髪のベルナルド・オルトラーニから紹介され、一歩前に出る。
「ラルム・ソフィアです。よろしくお願いします。」
ペコリと頭を下げ、自己紹介してみた。
しかし、周りの視線は受け容れる視線ではなく敵を見るような視線だった。
「早速だが一仕事してもらう。ジュリオ。」
「…。」
ジュリオと呼ばれた青年はその場に立ったままだ。
多分耳だけで聞いているのだろう。
「最近倉庫で暴れているGDを皆殺し、という仕事だ。」
「…。」
GDにはアイツがいる。できるだけ会いたくない。
「ソフィア。」
「っは、はい。」
余計なことを考えているとジュリオの声にハッと我に返る。
「もう行くぞ。」
「す、すみません。」
急ぎ足でジュリオについて行った。