*Original*

□かわらぬ愛が帰宅すると届いてる件について。
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「はぁ…。」
思わず溜め息をつく。
「またですか…」
白く上がって消えていく自分の吐息を眺めながら独り言を呟いた。
変人?な訳ないじゃん。少々オタクかもしれないけど。
じゃあ、そこの貴方に問う。
ある日突然、茜色を楽しみながら帰宅すると、ききょうがポストに入っているのを見て、溜め息をつかずにいられますか?それも始まってから毎日な上に花が傷つかないように丁寧に入れられているこの状況。
…どこの二次元だよ。ツッコミどころ満載だよ。
そして始まった日が大問題。何故私の誕生日の百日前からなのだ。What。なんで。
ちなみに何故百日前ってのが分かったかっていうと、それが私の癖だったからなのでつっこまないで欲しい。

とりあえず、私はこの謎の悪戯に頭を悩ませつつ日々を送る嵌めになったのである。
そして。謎過ぎて友達にも相談できず、ネットで呟いても無視に近い反応だったが為に、なんの改善策も見つからないまま誕生日一ヶ月前になった今日。
「…うん?」
何時ものように、ききょうをポストから取り出して気づいた。

ききょうの茎に赤いハートの紙がついていることに。

…何。ドユコト。何処の二次元の乙女だよ。私女子なんだけど。はてなが頭上を旋回してるんですが。

とりあえず。私はますます迷宮入りした悪戯に半分苛立ちつつ、自分の誕生日の宣伝に走る日々を送る嵌めになったのである。淋しい奴だなんて言わないで。
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