サクラ大戦の本棚
□始まりのsignal
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「ここがブルーローズ劇場....」
栗毛の少女は目の前の青薔薇のオブジェが飾られている建物に向かって呟いた。
建物は1919年創立。
由緒ある英国劇場である。
イギリスの片田舎からロンドンへ上京してきたムーシェ.カトルは両親が営んでいるスイーツ店の看板娘だった。
けして贅沢とは言えなかったが、とても充実した毎日を送っていたはずだったのだ。
あくる日、一通のメール便が家にムーシェ宛に来ていた。
中身はこうだ。
『ムーシェ.カトル様、貴方の血液検査の結果WSCの基準値を超えましたので英国歌劇団にお越しください。日程は......。』