短編*歌い手
□あのね、
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うたいて{luz君、今暇ですか〜?
突然来た、彼女からのチャット
どうしようもなく嬉しくて、思わずにやける
「luz君にやけてるよ?彼女からのメールか何か?」
「kain君には関係ないこと」
kain君とカフェに来ていたことを思い出して、
顔をもとに戻す
冷たくあしらうと、むっとするkain君
「なにそれー、そう言われると見たくなるよ!」
突然腕を伸ばしてきたkain君に携帯を奪われる
「ちょ、」
「あ、うたいてちゃんだ〜」
「kain君……、返して」
「うたいてちゃん良いよね〜、
歌うまいし、小さくて可愛いし」
小さくて可愛い、?
「kain君、うたいての身長知ってるの?」
「ううん、知らないよ?」
「え、でも小さくて可愛い、って……」
「実際に会ったことあるからね〜
凄い可愛かったよ〜!」
そんなkain君の屈託のない言葉が、
僕の胸に小さく突き刺さった