夢小説

□イライラ解消法
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うぅ〜。
あんさんに会われへん日はほんま心許ないというか、なんというか…苛々する…。

そらな、あんさんは島原の遊女やさかい、わて以外の客にも愛想振りまくし、たまには挨拶やーゆうて揚屋の外でも会うたりする事もあるやろ。

せやけどなぁ…あの土方や沖田はんのおる新選組の屯所に顔出すんだけはやめてほしいわ。

いや、な。わてとこんな風になる前までしょっちゅう顔出してたんが急に行かんようになったら変に思われるやらゆうてるけど、行ったら行ったで楽しんでくるんやろ?

あんさんが遊びに行ったら他の隊士のみんなも、あんさんの事ちやほやしてくれるもんなぁ。

あの鬼の副長言われてる土方でさえも、あんさんの顔見たらでれ〜っと鼻の下伸ばしとるし。
こないだなんか、あんさんの髪にどっかから飛んできた葉っぱがついてるとかゆーて、それ取ったるついでにいやらしい手つきであんさんの髪を撫でて…
ああ〜!!いやや!いやや!
虫唾が走るわ!

沖田はんなんか、あんさんの顔見るたんびに嬉しそうに頬赤らめて寄ってくるやないの。
そうそう、沖田はんもや!
最近よう咳込んだはるけど、咳込んだらあんさんが背中さすったるやろ?
たまに、それ、わざとやろ!ってツッコミたくなるような咳しとるで。
あんさんに触られて咳込みながら顔、半笑いやからな。

そんなんされてて、あんさんもいつもまんざらでもない、ゆう顔しとるやろぉ。
あ〜、気ぃ悪ぅ。

ほんで、あれや、慶喜はん。
あれも、わてとあんさんが恋仲やって知っとるくせに、あんさんの事が好きやゆうたり、わてが目ぇに入れても痛ぅないぐらい可愛がって、大事に大事にしてるあんさんの事を馴れ馴れしく髪撫でたり、肩抱いたり、下心丸出しのいやらしい手つきでほべた触ったりするやろ。
ほんで、あんさんもわての目の前やゆうのに、軽くほべた赤して照れたりして…、もう、なんやの!
表面上はニコニコさしてもろてるけどなぁ、奥歯ギリギリいわしてるねんで!

極めつけは、あいつや!藍屋秋斉!
藍屋の主人やゆうのをええ事に、何かにつけてあんさんの事、連れ出すやろ。
こないだもどっかの大店の主に挨拶行くゆーて、そんなもん一人で行くかその旦那が贔屓にしてる遊女を連れて行ったらええのに、わざわざ新造のあんさん連出して…。
だだあんさんの事連れて歩きたいだけやん。
それと、あんさんには言うてなかったけどな、あんさんに会いとうて菖蒲はんに逢状送ったら、あんさん目当てなんわかってんのに、急遽よそに行ってもらう事になったーゆうて菖蒲はん本人が来たり、ひどいときには花里はんを寄越しよる。
これ、三べんに一ぺんはありますねん。
どんだけわてに金子を遣わす気ぃやっちうねん。
ほんでなぁ、優男で京ことば、て軽くキャラ被りしとるがな!
ほんま藍屋はんの仕打ちにも奥歯ギリギリいわしまくりやわ!
奥歯すり減り過ぎて噛み合わせ悪なって、この大事な腰が悪ぅなってしもたら、あんさんの事可愛がってやれんようになるで(照)!!


はぁ、はぁ、はぁ…
…わてとした事がちょっと興奮しすぎてしもたわ。

さぁ、もうそろそろ出なあかんな。
今日はどんな変装であんさんを見に行こうかしら。







…すんたま…それって…(;´Д`)


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