もうひとりの主人公編 弐

第拾参話【明日談義?】
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丁は彼女が戻ってくるまで、今日のことを振り返る

今日は色々なことがあった
こっぷと言う器や歯磨きの仕方、布団選び、外で食す時のまなー?

...【おかえりなさい】と言う言葉。





『今日は流石に、疲れた...脳が悲鳴をあげている気がします』






吉良のべっどと言うものの上に座り、足をばたつかせる

明日は彼女と何をしようか。勉強かな?やはり勉強ですね。よし、勉強だ

濡れた髪から滴り落ちてくる水滴なぞ、なかったかのような振る舞いをする







「〜♪不確かなみーらいーがー...丁くーん。タオル持ってってなかったでしょ?はい」

『あ、申し訳ございません。あ...布団が濡れてしまっている..』


「あらら、まあいいさ〜」







何やら陽気に変な言葉を口ずさみながら、片手に変なモノをもってくるここの主。
なんでしょうか?あれは、






『その手に持っているモノはなんなのですか?』

「え?あーこれはね、髪を乾かす道具でどらいやあって言うんだよ?」


『どらいやあー...?またそのような便利なものがあるのですねっ(本当にココは未知数極まりないですね)』






どらいやあなるものを凝視してみる
なにやらお尻?にあたる部分が穴だらけだ

それと彼女が握っている部分には、何やら文字が書いてある。突起物も見える
...実に興味深い






「便利...まあ便利ではあるね」

『?』





何故彼女が考えるのだろうか。
至極当り前化しているから?いや、違う?

...何故悩むのでしょう?どらいやあ片手に、





「ほら、おいで丁くん。髪乾かさないと、髪がうねうね〜ってなっちゃうからね!!」

『......うねうね?つまり、縮れ毛になるということですか?(わかりにくい...)』


「まあそんなところね!!せっかく綺麗な髪が縮れるのは嫌でしょー?」







ぽんぽんと、彼女が隣に来るよう促してくる
...別に縮れてもいいのですがね。..前が見えません






『...別にそうでもないような気が..』

「ダメ!!私が嫌なのー許しません!!」



『え、ええ...(完全に私欲ですよね。ソレ)』







ボソリといったはずの言葉が、まさか拾われるとは思っていなかった丁は、一瞬だけ目を見開き細めになる

...女子は何故、どこの国もこうなのでしょうね




『...仕方ありませんね。』

「ふふっ!!いい子ね」









彼女に負けました。













ヴー...

どらいやあと言うものは、どうやら音がするようです
変な音ではあるのですが、何故か聞いていて心地いい。

...眠い






『...コックリ...コックリ』









深い深い眠りについていく


どこか遠くから声がする
吉良さん?


――丁くん。



何方ですか?私を呼んでいるのは


――私だよ。


私じゃわかりませんよ。何方ですか?



――希「はい、終わり!!」







いつもの聞きなれた大きな声と、背中に衝撃が走る
な、何事!!?

...吉良さんか







『っ!!!?...お、押さないでください。驚いたじゃないですかっ!!』

「あははっごめんね。なんかつい癖で〜」


『癖で何でも片付くとでも、お思いで...?』





癖で片が付いたら、世は平和ですよ!!
なんてことを心で叫ぶ







「まあま、気にしちゃいけないいけない!!ほら、丁くんも眠いみたいだし、そろそろお布団入ろうね?」


『...はい』





まあ確かに眠いし、先程の声が気がかり。
なので、布団に入るのは賛成です

丁はゴシゴシと目をこすりながら、布団をめくり潜り込む
...ふかふかで気持ちがいい。





『吉良さんは入らないのですか?』


「んー私はまだ、乾かしてないからもう少ししたら行くよー。先に寝てていいからね?」


『...いやです。』





先に寝れるはずがない。
...眩しい






「あははーじゃあ、待っててね?すぐ終わる...あ゛っ!!!重要なこと忘れてたあああああああああ」

『びくっ(な、何事!!?)』






ゆっくりではあったが、夢に向かって船を漕いでいた丁の脳内が一気に覚醒へと引き戻される

...夜更けにそんな大きな声を出すものではございませんよ





...本当に困った方ですね。
元気なのはいいことなのですが、

..寝させてください。お願い致します。




心の中でそう、懇願する丁なのであった。
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