短編
□ホグワーツ日和T
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『あー…暇だ』
ジェームズはリリーのとこ行っちゃうし
(殴られて吹っ飛んでたけど)
リーマスはお菓子に夢中だし
(邪魔したら無言で手をつねられた)
ピーターは宿題に埋もれてるし
(宿題埋もれすぎて姿が見えないてか何日分よそれ)
『暇なのだよ、シリウスくん』
「知らねぇよ。俺に言うな」
『だって何もしてないのシリウスだけだもーん』
「本読んでんだろ」
そう言うとシリウスは眼鏡をかけまた本に目を戻す
なんだよなんだよ。暇なのは私だけなのか。
シリウスが完璧無視し始めたので、恨みの念も込めてジト目で睨む。
ついでにシリウス観察も始めた。
睫毛なっが。影できてんじゃん。彫りの深い顔っていいよね。鼻も高いし。あ。クイッてやった。あの眼鏡をかけ直すときに中指でクイッてやる動作ってすごい良い。シリウスがやると様になるよ。かっこいいよ。あー手も綺麗だわー。ごつくもないし筋張ってもないしほんと手フェチには堪らなさそうな手してる。程よくセットされた髪も自分のカッコ良さちゃんとわかってる。あ、でもでも私的には一つに纏めてるほうが好きかなぁ…。首筋とかさもうフェロモン出まくってて何この色気。10代前半にしてこの色気とか将来有望だわー。うわー。
「………、サヤ…。」
『んー?』
「…全部、声出てる…。」
『…へ?』
よくよく見ると顔を真っ赤にしたシリウスがこちらを睨んでおりました。
…なにその照れ顔。
『シリウス…可愛い…。』
「あ゛!?」
いつもなら怖くて逃げるシリウスの睨みも
この時だけは可愛く見えて。
普段クールな彼が見せる照れ顔に
少しだけキュンときた、そんな日常。
(『あはは!耳まで真っ赤!』)
(「…覚悟はできてんだろーな」)
(『ひぃっ…!ご、ごめんなさぁあいい!!』)