最強魔法師!?

□episode,2
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入学試験という名のテストを終え,受験者全員が帰路へとつく。
そんな中,ただ一人人混みの中で微動だにしないものがいた。
その名を,司波 達也。

達也は,妹を待っている。

だがそれと同時に,ある人物を探していた。


やがて,達也の妹深雪の姿が見えた。
そしてその近くにちょうど探していた人物,つまり魔耶の姿があった。

「お兄様っ」

語尾にハートがつきそうな勢いで言葉を発する深雪。
“お帰り深雪”と返した後ですぐに魔耶の姿を探した。
幸いすぐそこにいたので“魔耶!”と声をかけた。




魔耶が振り返ると達也とその妹がいた。
しょうがないなぁと思いながらも,そこへと向かう。

「なんだ,達也。」

素っ気なくいうと,達也が口元に微笑とたたえて妹を紹介した。

「魔耶。これが俺の自慢の妹,深雪だ。よろしくしてやってくれ。」


おやおや,いもうt・・・いやいや,深雪は顔を赤らめていらっしゃる・・・


熱かな?(天然!?)


「俺は,魔耶。よろしく頼む,深雪。」

簡潔に自己紹介を済ませると,ゆっくりと歩を進めながら,今日のテストの話になった。

「お兄様,今日のテストの具合はいかがでした?」

「まぁまぁ,かな」

「魔耶様は?」

「びんみょー,てゆうか,魔耶でいいぞ 深雪。」

こんな会話をしながら,時もプライベートの話もした。

「ねぇ,魔耶。あなた家はどこなの?」

深雪が問うた。

「ん?うーん。ない。」

「「は?/え?」」

二人とも同じような反応をする。
まぁ,当たり前だろう。
ここで入学試験を受けておいて,家がありませんはないだろう。うん,そう思う。

でも,ない。

本当にない。


「じゃあ,私たちの家はいかが?」

「「な・・・/はい?」」

達也はもはや話しについて行けない様子だ。

「いいですわよね?お兄様!」

深雪の気迫に押されてつい,いいよと返事をしてしまった達也。

「ほら,魔耶。お兄様は優しいわ」


もはやこの兄妹は兄妹の域を超えとる。

しかも,超余裕で。

もうここら辺,ピンクのオーラだらけだ。(例えるなら)

「・・・・っわあった,わあったよ!」

深雪が“お兄様のご厚意を無駄にしないでくださいね”という無言の脅しをかけてきたので渋々了承する。






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