short story
□ユス‐たったひとつの願いが叶うなら。‐
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警備員3人が、
その女を近くのコウバンへ連れていった。
俺は救急車を呼ぶよりも
近くの病院へとジュンスを抱えて走った。
なんとしてでも、俺がジュンスを守りたかった。
『命が持っても1日です…』
これが、医師からの言葉だった。
『今はジュンスさんの傍にいてあげてください。』
そう言って医師は俺をジュンスがいる個室へと連れて行った。
「ジュンス…?」
俺は、ジュンスが眠るベッドの横のイスに座った。
こうしてジュンスを見ていると
ただ点滴をしているだけに見えるのに。
医師には、もうダメだと言われた。
もう1日しかないと言われた。
「ジュンス。俺がお前を助けるから、頑張ってな…。」
諦めたくなかった。
俺が守ってあげるんだ。
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