目指すべきは頂点
□お笑い都市幽霊事件簿4
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「金ちゃん一体どないしたんや!?」
突然に金太郎が走り出した。
一体なんだと思いながらも追いかける気はない。部活で疲れてる中あんな元気玉追いかけられるわけない。
部長と手を繋いでいた女は金太郎を追いかけるが他の先輩たちは突然のこともあってその場に取り残された。
「目的の人物を見つけたんだろうね。場所は多分…新校舎の女子トイレかな」
「ってあの旭川が見た女の幽霊が出る場所やないか!!大丈夫か!?」
「廿楽が付いてるから大丈夫さ、それより」
涼し気に口元に笑みを浮かべ向かい側の校舎を見下ろす天草先輩。
余裕なその雰囲気がどうも気に入らない。
「案内してほしい場所があるんだ」
霧は晴れた
小さな呟きと雲の切れ間から漏れる月明り。
照らし出されたその表情は優しく微笑んでいるはずなのに俺にはどうしてもそうは見えなくて、切れ長の瞳はまるで獲物を捕らえた狩人のようだった。
あぁきっと絶対に逃しはしないのだろう。
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「なぁ、ここでええんか?」
「ここ…視聴覚室たい」
流に案内を依頼されたのは映像学習等で使用される視聴覚室。
閉ざされた内開きの扉を前に四人は立っていた。
「ばってんなしてこげな場所に?」
「この場所に真相の一部があるからさ」
「真相の一部?…っておい流!?」
先頭を切って一歩踏み出した流。
本来鍵がかかっているはずの扉は驚いたことになんの抵抗もなく開かれた。
後ろで驚いている三人を他所に流はそれが当たり前であるかのようにして再び足を出す。
流が言ったい何を考え何がしたいのか事の次第が全くつかめていないがこうなればもうやけくそだ。
流の後を謙也、千歳が続き渋々といった感じで財前が足を動かした。
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