!おいふた!

□◇おいふたC
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おれはおかしくなんかならない。







そう呟きはじめて1ヶ月が立った。
もうすぐ公式戦がある時期だ。




この1ヶ月のうち、及川は二口の元へやってきた。




一回目は火曜日だった。
部活のあとを待ち伏せされていた。



『ヤッホー二口☆』

『うわっ……』

『なにそれひどい』

『行こう、青根』


及川を無視して青根と帰ろうと思った二口だが、さっきまでとなりにいた青根はもういない。


人見知りで、及川みたいなタイプが苦手だから逃げたのだろうか。





「もう夜っスよ」

「どっかぶらぶらしよーよ」

「嫌です」




最初は嫌がっていたものの、やっぱり及川のペースに乗せられてしまう。




二回目は土曜日、部活の後だった。
まだ昼過ぎだった。
拒否した。しかし、またもやペースに
乗せられ及川に言われるがままついていってしまった。






最近は及川といるのがかなり楽しいと認めざるをえない状況に陥っている。




いや、



及川さんといるのが楽しいだけだ




好きなんかじゃない




及川さんのこと好きなんかじゃない




だいたい及川さんがオレに好きなんて言ってこなきゃ、意識だってしてなかったはずだ!





二口はそう思って部室のロッカーを激しく閉めた。




「青根、帰ろうぜ」

「青根先帰ったけど?」

「は?」

「用事あるとか。急いでた。」

「そっスか。じゃー鎌崎さん一緒に帰りましょうよ」

「今日黄金川とスポーツショップ行くけど」

「げ、じゃあやめます」

「なんでですか!二口さん行きましょうよ!」

「お前は近くにいると熱いんだよ黄金川!」






二口は一人で帰っていた。
すると





「ヤッホー二口☆」



「……またですか」




及川が現れた。







>戦う
逃げる
防御






「……っ逃げる!」

「えっ、ちょっと待ってよ二口!ねぇ、二口ぃぃいい!」
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