書物

□明日なんてさ
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年相応にとか
女の子らしくとか
そんなことばっかり。
そんなこと必要ないって
逃げてばっかりだった

正直今だって
そのために努力するとか
考えられないんだけど。

先輩が興味あるのは
そういう女の子なのかな
なんて
ちょっとだけ、考えてみる。

無駄な足掻きっぽくて、
ちょっとだけ惨め。

暖かい筈なのに
さっきのホームと同じくらい
ココロが冷え込む。

そっと降り立つホームには
人はほとんどいなくて
昼間の騒がしさや
明るさの面影はない。

そしていま、
最後の一人も去っていき
私だけが取り残された。
私が去れば、寂しそう
そう感じるのは
私が寂しいせい?


ひとりぼっちの帰り道は
景色も暗く
星さえ見えない暗闇に
迷い込んで行きそうで
知ってる道も
路地裏も
みんなみんな知らん顔

寂しくなって
辛くなって。

あぁもういいや、と
明かりのない家、
重い扉を開いた。

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