書物

□真っ赤
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目を背けたくなるくらい
大嫌いで美しい赤色が
目の前を鮮やかに染め上げていく

一面に広がる赤。
きっと少し経てば
この蠱惑的な鮮やかさは
失せ去ってしまうのだろう

そんな儚い刹那的な鮮やかさは
色褪せるがゆえの魅力なのだろう
それはすべて私のやうに
いつか消え去ってしまう
それを知るのは、まだ先の話だと
信じていたい

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