愛を込めて花束を-side story-

□3月14日-莉叶と桃井のホワイトデー -
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「あっ...あの、白鳳さん...!」


「?」


「あ、えと...今日の放課後、体育館裏に来て...来てください!!」


「...!??」



昼休み、数人のクラスメートとお弁当を食べていたいた莉叶の前に突然男子が飛び込んできたかと思えば、叫ぶなり走って逃げた。



「...何?今の...」


「いやっほー莉叶やるぅ〜!」


「さすがは美女」


「...??」




周囲の新鮮な反応を見てさらに困惑する彼女を見て、クラスメートはちゃかす。




「まったまた〜何とぼけてんのよ」


「今日は何の日よ!?」


「え...全国学力テストの日」


「「「!!?」」」




それを聞いた彼女達は、箸から食べ物を落とす。




「ちょっと!!」


「!!?」



ダンッといきなり机から立ち上がった一人を見て、莉叶は肩を跳ねさせた。




「あんた!
 どんだけマヌケなこと言ってんのよ!!?」


「ま、間抜け...!?」



上から指をさされて怒鳴られた莉叶の顔も、さすがにひきつる。




「...莉叶、今日は...


「みんなダメだよ、ボトボトと箸からおかず落としたら...なんか、点数も番数も下がっちゃいそうだよ...」


「「「うるさいわね!!!」」」


「ったく...莉叶、今日はホワイトデーの日よ」


「ホワイト...あ」



(((本当に覚えていなかったのか...)))








チーンという効果音と共に、朝の桃井と同じように肩を落とすクラスメート。



「つまり、あんたは今日という素晴らしい男女の日に呼び出しを喰らったってことは...」


「愛の告白を受けるってことよ!!」


「はぁ...」





「「「まだ実感湧かないの!!?」」」




いつも以上に賑やかなメンバー達であった。


そして、彼女はまだ気付いていなかった。

この一部始終をバスケ部のあのメンバーの一人に見られていたことを...



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