愛を込めて花束を-side story-
□青天の霹靂〜if〜
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チュンチュンッ...
ピピピピピピッ!
「ん......」
外の電線でさえずっている鳥達の鳴き声で薄ら意識を取り戻しつつあったが、目覚まし時計の音が部屋中に鳴り響き完全に目がさえた。
カチッと枕元で鳴っていた目覚まし時計のアラームを止め、ゆっくりと瞳を大きく開けた。
「ん〜.......ん?」
見慣れない部屋が視界に飛び込んできた。
「????」
白と青のベットシーツ
「???」
手元にあるのは見慣れぬ携帯電話
「??」
開けっ放しのクローゼットの中には男性用の服ばかりが入っていて
「?」
壁には帝光中男子生徒用の制服がハンガーに掛けられていた
「...」
どこかで香ったことのあるような香水の匂い
「......」
立ち上がるといつもより明らかに高い目線
「......は?」
声を出すとあいつの声で
「...嘘でしょ...」
鏡を見ると、それは黄瀬涼太の姿だった。