愛を込めて花束を-黄瀬涼太-

□光で、影な君
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夏休み前の、試験が終わった。

一週間前から続いた試験のための部活動停止期間も、終わった。


それと同時に、夏休みが来た。









残り時間ゼロを知らせるタイマーが鳴り響く。


「赤司君!!」


「ああ...皆、休憩だ」








「...暑〜い...お菓子〜...」


「さっき食べたばっかりなのだよ」


「足りないも〜ん」


紫原が暑さでバテ気味。
そんな彼に遠まわしに喝を入れる緑間。


「テツ君〜!
 はい、給水!」


「ありがとうございます」


「さつきー俺の分は」


キャッキャッと声を出してスポーツドリンクを手渡す桃井に、素直に受け取る黒子。

その隣でタオルを顔に当て寝転がっている青峰。



「...今年はやけに暑いな」


仲間の様子を見ながらこちらに歩いてくる赤司。


黄瀬は一軍、このメンバーの仲間入りを果たした。


圧倒的存在感を持つ青峰っち。
いざというときに力になる緑間っち。
掴みどころのない紫原っち。
みんなをサポートしてくれる桃っち。
俺の教育係に任命されてる黒子っち。
チームをまとめるキャプテン赤司っち。


すごい人達に、囲まれて...幸せっス


手に持っていたドリンクに口を付けた








「木陰はどう?」




聴き慣れない声が耳に入った。


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